過去にも窓フィルム施工の受注経験はありましたが、その多くは住居マンションのフロートガラス(網なし・ツルツル・透明)で、一般的な遮熱&防犯のフィルムでした。

ですが、今回は大阪市内の創業50年のスーパーで外壁塗装工事に伴う『暑い事務所』と『目隠ししたい応接室』悩みを改善したいというご依頼をいただきました。

1)事務所の腰窓
網入り型板ガラス(網入・凹凸・不透明)
暑さ対策のため遮熱

(2)応接室の吐出し窓
網入りガラス(網入・ツルツル・透明)
外からのプライバシー確保

どちらも網入ということで施工可能なフィルムを選定。

問題は【網入り】です。
(1)(2)ともに網入りタイプのため【熱割れ】の可能性があります。

熱割れとは、ワイヤー入りガラスが太陽の熱や室外機の熱で温められて内部のワイヤーが伸び、その伸び率にガラスが耐えれなくなり窓ガラスが自然に割れる現象ことをいいます。

熱割れの危険性を判断するには 、ガラスの種類、厚み、サイズ、カーテンのありなしと厚み、サッシの色と取付構造、地域などを計算条件に熱割れ計算を行います。

今回もしっかりと熱割れ計算を行って、いくつかの候補をピックアップしました。

(1)事務所の腰窓
網入り型板ガラス:外貼り施工

[候補A] ★
サンゴバン社㈱ ソーラーガード Sentinel Plus Silver20 OSW
特徴:可視光線透過率16% UVカット99% 総太陽熱エネルギーカット率82%

[候補B]
サンゴバン社㈱ ソーラーガード Sentinel Silver35 OSW
特徴:可視光線透過率34% UVカット99% 総太陽熱エネルギーカット率67%

(2)応接室の吐出し窓
網入りガラス:内貼り施工

[候補C] ★
サンゲツ ルミッキ 45  特徴:遮蔽係数0.67

[候補D]
サンゲツ ルミッキ 65  特徴:遮蔽係数0.75

[候補E]
3M NANOミルキーホワイト 特徴:遮蔽係数0.61

選定の結果、★のフィルムに決定。

工事は外壁塗装工事後半の1日で施工完了しました。

施工・網入型板ガラス凸凹の外貼り施工

下見の時点で発覚していたアクシデント(外側に設置されている格子を外さない)も窓を取り外して施工するという裏技で回避(笑)。【熱割れ】と施工方法を改めて実感したご依頼でした。

施工・外貼り完成の外側
完成後(事務所外側)
施工・応接室網入りガラス内貼り完成・内側
完成後(応接室内側)

=豆知識 その1=
ガラスの種類

■ツルツル透明
・網入りガラス(網入りフロートガラス)
・透明ガラス(フロートガラス) 
・強化ガラス
・複層ガラス(ペアガラス)   
・合わせガラス
■凸凹不透明
・網入り型板ガラス(網入り凹凸ガラス)
・型板ガラス(凹凸ガラス)    
・すりガラス(曇りガラス)

網入とは、金属の網が入った板ガラスのこと
防災地域と準報歳地域では、法的にこのガラスでないダメ

=豆知識 その2=
フィルムの種類

・日射調整:遮熱、断熱、省エネ
・UVカット:紫外線カット、遮光、防虫
・防犯&防災:防犯、飛散防止
・目隠し:プライバシー、デザイン、ミラー

=豆知識 その3=
施工方法

・内貼り:室内側に貼る=透明ガラスに施工 耐用年数:約10年ほど
・外貼り:外側に貼る=型板ガラス(室内凹凸面)に施工 耐用年数:約5年ほど


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